
好きなものを好きなだけ。興味を広げ続けた4年間
貝野 彩永(所属分野:近現代文学 ゼミ:山田ゼミ 2022年卒業)
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1年次:高校で学んだ現代文を深めるために日文を選んだ私は、入学当初、文学系の授業ばかり選択していました。しかし、必修科目だった「日本語学入門B」で日本語の奥深さに出合います。母語であるはずの日本語が分からなくなる感覚は新鮮でした。後期からは、図書館に並ぶ本の分類方法が知りたくて司書課程の履修も始めました。 |

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2年次:日本語会話パートナーとして本学在籍の留学生との交流を始めました。1年次の日本語学の授業で触れた、日本語を外から眺める面白さを実感します。一方で文学への興味もますます高まり、日本文学Ⅰ(近代C)などを履修しました。高校までと異なり、正解にとらわれず作品とじっくり向き合える自由な世界に強く惹かれました。 |

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3年次:近現代文学ゼミへの所属を決め、本格的に文学を学びはじめました。文学好きしかいない空間で遠慮なく交わされるやり取りは、どれも熱量が高く充実しています。様々な意見を聞くことで、独りよがりではない多面的な視点も得られます。 |

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4年次:「星新一が描くコミュニケーション」をテーマに、卒業論文の調査と発表を繰り返しました。「あなたはどう考える?」という問いに答え続けるのが文学です。4年間、日本語学の学修や留学生との交流など様々な経験を積んできました。その全てを糧にしながら、自分なりの答えを見つけて集大成としてまとめました。 |

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現在:発達支援療育士として、発達障がいやその可能性のある子ども達を支援しています。在学中のノートテイクを通じ、必要な環境が整っていないために大学生活で困りごとを抱える利用学生の姿から個々に合わせた支援の必要性を強く感じました。療育は文学と同じく答えもゴールもありませんが、それにじっくり向き合える日文生としての強みを仕事に活かしていきたいです。 |


探究し続けた4年間 身に付けた文学の力
柳 美桜里 (所属分野:中世文学 ゼミ:山本ゼミ 2025年卒業)
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1年次:大学入学当初は、日本の文化や文学に興味はありましたが、将来やりたいことを明確に持っていたわけではありませんでした。しかし、必修の授業で文学も言語も幅広く学ぶ中で、どの分野も大変興味深く、同じ日本語や文学の中でも、対象や時代が変わるだけで、視点がここまで多様に広がっていくのか、と驚きました。コロナ禍で、リモートでの授業も多い中でしたが、自分の学びたいことをじっくりと探すことができた1年でした。 |

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2年次:リーダーズアカデミーという学科横断型プロジェクトに参加し、現代の和食離れの問題を通して、SDGsの目標達成を目指す活動を行いました。和食の知識を深めるためのインタビューの中で出会った専門家の方々等、人との繋がりの大切さを実感しながら、私達と同じ世代の方々へ和食の魅力を少しでも伝えることができたのではないかと思います。
日文の学びの中では、「日本の演劇」という授業で、中世の芸能である能や狂言について学んだことをきっかけに、その魅力に強く惹かれるようになりました。
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3年次:前年共に活動したメンバーと、大学の図書館の展示スペースをお借りし、和食に関する展示を行いました。展示の内容から展示物の作成まで、一から自分達で創り上げるのは大変でしたが、それ以上に大きな達成感を得ることができました。
また、中世文学ゼミに所属し、説話や絵巻、芸能等について研究を行う中で、古典研究の基本的な知識を身に着けていきました。さらに、この頃からオープンキャンパスの学科のアドバイザーとしても参加しました。この学科に興味を持ってくださっている高校生の方々や保護者の方々に、学科の魅力を伝え、受験に関するアドバイスもさせていただきました。
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4年次:新たに日文のコースプロジェクトである馬瀬狂言プロジェクトに参加しました。今まで身に着けてきた狂言の知識も活かしながら、さらに馬瀬狂言という地域の中で受け継がれてきた貴重な伝統芸能への理解を深めることができました。
また、卒業論文では、狂言「狸腹鼓」について研究を行いました。大曲であり、稀曲であるこの作品を研究するのは非常に大変なことも多くありました。しかし、台本から読み取り、仮定として考えたものを、実際の演じ方と重ね合わせて考えていく中で、最後には今までとは異なるこの作品の意義や、狸という動物の演じることの意識というものを見つけることができたのではないかと思います。
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学び続ける楽しさを伝えたい
稲川 晶子(所属分野:近代文学 ゼミ:吉田ゼミ 2021年卒業/2023年大学院修了)
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大学1年次:中学生の頃から大好きだった作家である泉鏡花について学びたいと思い、本学に入学しました。最初は栃木から三軒茶屋までの通学時間の長さに心が折れそうになりながらも、大好きな文学を学びたいという一心で大学に通い続けました。「日本文学入門」や「日本語学入門」などの授業を通して、文学と日本語の面白さを改めて実感しました。特に吉田昌志先生の「文学と美術」という授業では、文学と美術が互いに与える影響とそれによって生み出されていく作品の奥深さを味わいました。教職課程も履修し、教育の理念や意義について学びました。また、学内の奨学金制度であるMAKOTO奨学金の奨学生として採用されました。この奨学金のおかげで、卒業後にすぐ就職するのではなく、好きな文学をより一層深く学ぶために大学院へ進学するという目標を持つことができました。
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大学2年次:中国文学の授業では、『山海経』の読解に挑戦しました。中国の神話や妖怪にまつわる文書は興味深く、夢中になって読みました。必修の「中国文学入門」でも、近代の作品である芥川龍之介の『杜子春』と唐代伝奇小説の『杜子春伝』の読み比べを通して、素材からの影響と相違点を見つけていくことで芥川龍之介が伝えようとしたメッセージが読み取れるように感じました。また、3泊4日の学寮研修では、来年度から所属するゼミについて先生や先輩からお話を伺いました。この学寮研修で、より一層、泉鏡花を卒業研究としたいという思いが強くなり、泉鏡花をご専門としている吉田昌志先生のゼミに所属したいと思うようになりました。学内活動では、リーダーズアカデミーにも参加し、他学科の学生とともにプロジェクトを企画しました。普段関わることの少ない学科の学生と意見を交換し、プロジェクトを進めていくことで、様々な観点から問題を捉えることができました。
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大学3年次:念願だった吉田ゼミ(近代文学)に所属し、森鷗外の短編作品についての解釈を発表やレポートをまとめました。私は「獨身」という作品を取り上げ、当時の知識人階級の男性の生活や結婚観についても取り入れながら、発表やレポートに臨みました。文学に関する先行研究だけではなく、当時の法律や文化など、様々な分野の論文を取り入れたことで、鷗外が見ていた時代を感じ取れたようにも思います。また、専門科目においても様々な視点で作品を読む力を養いました。笛木美佳先生の授業では、遠藤周作の小説『深い河』を読みながら、作者の人生やその葛藤に焦点を当てました。毎時間、違う学生がその日に読む章ごとにレポートをまとめ、発表する活動は自分の解釈以外に触れることができた貴重な時間でした。教職課程では次年度に行われる教育実習に向けて毎時間模擬授業が行われました。教職履修者や先生から模擬授業についてのアドバイスをいただき、どうしたらよりよい授業ができるのかを模索し続けました。授業を受ける生徒に向けてどのくらい詳しく説明すべきか、教員がどこまでアドバイスをしていくかなど、実際に授業をしてみてわかることが多くありました。
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大学4年次:コロナ禍で大学院入試や教育実習、卒業論文の執筆に取り組んだ一年間でした。大学院の入試では卒業論文だけではなく、大学院でどのように研究を深めていくか、自分の研究の意義は何かについて問われました。好きだという情熱だけではなく、研究していく意義を考えたことで、研究に対して誠実に向き合えたような気がしています。卒業論文では、泉鏡花の男性主人公について論じました。これまで女性について語られることの多かった鏡花作品を男性主人公に焦点をあて、様々な作品を比較しながら論じることで、泉鏡花という作家の社会への視点を垣間見ることができたように思います。また、卒業論文執筆に向けたゼミ活動では、前期の間はコロナ禍で直接先生や友人たちと会うことはできませんでしたが、Zoomなどを使いながら互いの進捗状況や近況について話しました。教育実習では、中学校で北原白秋の詩である「落葉松」をとりあげ、生徒たちが解釈を通して作品を読み深めていく楽しさを伝えることをテーマに授業を作りました。実際に中学生を相手に授業をしてみると、思っている以上に自分の言葉が足らないということに気づかされ、生徒たちに伝わりやすい表現は何かと模索し続けた3週間でした。また、生徒たちと実際に関わる中で、改めて教員という仕事の魅力に気づくことができました。
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修士1年次:学部時代からお世話になっている吉田昌志先生のもとで研究を続けました。修士課程の学生だけではなく、博士課程に在籍している先輩方と一緒に演習などを行いました。演習では、先輩方の発表を聞き、研究の方法やアプローチの仕方など多くのことを学びました。また、博士課程に泉鏡花を研究している先輩がいたことで、自分の研究についてアドバイスをいただいたり、泉鏡花の作品についてお互いに解釈したものを話しながら作品を読み深めたりすることができました。そして、修士論文の執筆に向けて、卒業論文を読み直し、論点や考察を検討しました。また、「教員」という目標の実現に向けて、私立学校や公立の採用試験についての説明会や私立学校でのインターンに参加しました。これらの活動を通して、自身の理想とする教員像と大学院で得た学びをどのように活かせるかを考えていくきっかけとなりました。
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修士2年次:自身の研究の集大成となる修士論文の執筆と就職活動の両立に取り組んだ一年間でした。修士論文では卒業論文で論じた泉鏡花作品における男性像から発展させ、異界との関わりや女性や弱者への視点もとりあげながら研究をしました。作品も初期の作品から大正期までと幅広い時代の作品を数多く比較し、泉鏡花が描こうとした男性像や異界がもたらす恩恵や異界の存在意義についてを考察しました。また、公立学校の教員採用試験や私立学校の採用試験・私学教員適性検査が行われるのは6月以降のため、それまでに修士論文で研究したいこと、演習や授業で取り上げた作品を修士論文の中でどのように位置づけていくかを先生にご相談しながら執筆を進めました。併せて、学部時代にお世話になった教職課程の先生やキャリア支援センターの方に、小論文対策や面接の練習をお願いし、就職活動を続け、地元栃木の私立学校に内定をいただきました。
大好きな文学や泉鏡花の作品について学部時代以上に深く読み込み、様々な観点から見つめることのできたこの2年間は私の中で大きな財産となっています。
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現在:國學院大學栃木中学校で国語科の専任教諭として働いています。毎日の授業を通して、どうしたら国語や文学の魅力、日本語の楽しさを伝えることができるか、日々模索しています。ある授業では、菊池寛の「形」という作品をとりあげ、原典である江戸時代の古文『常山紀談』の文章と比較しながら、生徒たちとともに作品を読み深めることに挑戦しました。ただ文章を読んでいくだけではなく、複数の作品を比較したことで、作品に込められた作者の思いや文学を読み深めていくことの面白さに、生徒たち自身で気づくことができました。授業の中では生徒たちから思いもよらなかった視点や考え、意見が出るため、私自身も日々新たな発見や学びの連続です。生徒たちから学んだことや新たに気づかされたことを活かしながら、これからも教員として成長し続け、子どもたちに学び続けることの楽しさ・面白さを伝えるひとりでありたいです。また、国語で学んだことや言葉の力が生徒たちの人生を支える力のひとつとなることを願っています。 |


短歌との出会いー昭和女子大学で得た力ー
古谷 円(所属分野:近代文学 ゼミ:野々山ゼミ 1987年卒業)
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学生時代(おぼえていないため四年まとめて):
二年のときに野々山三枝先生の勧めで、卒業生の馬場あき子が主宰する短歌結社・歌林の会(誌名は「かりん」)に入会した。短歌が生活の中心となり、短歌を通じていろいろな世代の職業もバラバラな人たちと交流することになった。折しも短歌ブームが起こっており、大学にも近代短歌のゼミができた。卒論も明星派の山川登美子をテーマに選んだ。
卒業のころ、男女雇用機会均等法が施行された。総合職として採用されても男性と差別されたり、結婚退職が前提のような女性向けの採用も残っていたりした。私のまわりは教員や公務員になった人が多かった。女性差別が少なく、長く務められるからだった。私自身は大学院に進み、二回試験を受けて神奈川県立高校の教師となった。
青空にかざす掌(てのひら)空っぽという味方だけ持ちいたるかな 『千の家族』
こんな歌をよんでいた学生時代は憂鬱な気分に支配されがちだったが、青春期特有のものと教員になってから知った。そういう方がいたら悲観せずに成長過程と思ってください。
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職場結婚をし、出産のときに産休を取らず、退職した。そのときには育休は一年、保育園と夕方の預け先を確保して働く人も多く、のんびり屋の自分には子育てと仕事を両立できる気がしなかった。子どもと密に過ごす時間は十年くらいのものだ。
吾子と来ておにぎりたべる空の青海の青たぶん今だけの青 『千の家族』
子育てがひと段落してから講師として高校の教壇に立っている。短歌は休み休み続け、歌集を三冊だした。現在はかりん編集委員。現代歌人協会員、文藝家協会員であり、また日本歌人クラブの中央幹事として全日本学生・ジュニア短歌大会の運営にもかかわっている。学生時代にであった短歌のおかげで忙しくも充実した毎日だ。立派な卒業生のエッセイがならぶ中に申し訳ないけれど、あれこれあってもたくましく生きております。そんな力を昭和で得たのではないかとも思う。
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キャリアと国際交流で培った”企画力”ー経験が自信に繋がるー
菊池 有紀乃(所属分野:日本語教育 ゼミ:西川ゼミ 2022年卒業)
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1年次:日本の言語・文学に関する基礎的な知識を幅広く学ぶことで、2年次以降のコース選択に向け、視野を広げることができました。また、冬期休暇中に大学の制度を活用し、オーストラリアに短期留学をしました。異なる文化や言語に触れることで日本を客観的に見ることができ、この経験が日本語教育に興味をもつきっかけにもなりました。 |

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2年次:学生キャリア委員の活動に力を入れました。早い時期から就職活動に対する意識を向上させたい、それと同時に自身の卒業後のキャリアプランも考え始めたい、という想いから委員に立候補しました。具体的には、日文の卒業生を招いたり、外部講師に講座を依頼したりして、在学生のニーズを取り入れた講座を企画・運営しました。 |

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3年次:所属していた「国際交流サークルCHAWA」の活動に力を入れました。本学は留学生が多く、特に日文では留学生と一緒に受講する授業も多いです。授業外で日本文化を体験できるようなイベント等を企画し、一緒に楽しむことを通して相互理解を深めました。サークルでは、日本ならではの文化を体験できるようなイベント等を企画し、留学生が楽しんでもらえるよう日々試行錯誤していました。 |

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4年次:卒業論文を進めるかたわらで、就職活動にも力を入れました。就職活動の過程で行き詰った時に、これまでに学生キャリア委員として様々な企画・運営をしてきた経験や人脈が活かされたと感じました。1年次から自身のキャリア形成を意識して、日文の学生に役立つ企画に主体的に携わったことが、就職活動の成功につながったのではないかと思います。 |


日本語学習者との出会いから広がる世界
加藤 結実(所属分野:日本語教育 ゼミ:大場ゼミ 2022年卒業)
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1年次:
ことばを研究することに関心があり、日本語日本文学科に入学しました。大学生活ではとにかく新しいことに挑戦しようと考えていて、元々海外が好きだったこともあり、ボランティアや短期留学で海外に行きました。その中で日本語を学習している方々に出会い、日本語教育に興味を持つようになりました。 |

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2年次:
2年次から日本語教育課程の履修を始めました。授業以外では、学内の「にほんごサポーター」の制度で留学生の授業に参加し、会話練習などのサポートを行いました。春休みには、日本語教育の海外実習でインドネシアを2週間訪れました。海外の日本語教育の現場に触れることができ、貴重な経験になりました。 |

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3年次:
日本語教育能力検定試験の勉強を本格的に始め、夏休みには夏期講座のTA(ティーチングアシスタント)に挑戦しました。その甲斐あり、10月の試験に合格することができました。演習は、会話データを分析する日本語教育のゼミに所属しました。データの収集・分析といった会話の研究方法や、論文の書き方について学びました。 |

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4年次:
学びの集大成として、卒業論文では「親しい友人間の会話に見られる冗談」をテーマに研究を進めています。夏季休暇中は、友人間の会話を録音して文字に起こし、データ化する作業を行いました。卒業後は、日本で生活をする海外の人をサポートする仕事に就きます。大学での日本語教育の学びを活かして社会に貢献したいです。 |

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現在:
大学を卒業後、「日本にいる外国の方をサポートできる仕事がしたい」という想いで外国籍の方専門の人材会社に就職しました。営業職に就き、日本でお仕事を探している外国籍の方と、人手が足りず困っている日本企業を繋ぐ仕事をしています。また、最近は外国籍のスタッフさん向けの日本語教室の運営にも携わり始めました。難しいことや悩むこともたくさんありますが、学生時代の “とにかく挑戦する”“直向きに努力し続ける”といった学び・経験がいきていると感じています。日本で生活をしている外国の方々の力に少しでもなれるよう、これからも日々奮闘していきます。 |


様々なことにチャレンジ!視野の広い国語科教員に
新島 黎(所属分野:日本語学 ゼミ:須永ゼミ 2021年卒業)
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1年次:
大学進学の目的が「視野が広い国語科の教員になるため」だったため、少しでも興味のある授業は受けるようにしていました。
サークルは国際貢献クラブに入り、留学生を対象としたイベントに参加していました。教員を目指す人と一緒に勉強する機会作りのために、他大学の教育サークルにも所属しました。 |

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2年次:
2年次は4年間の中で一番時間に余裕がある期間だったので、大学近くの中学校で放課後自習室のボランティア、教育サークル、教員採用試験対策の特別講義などで、自分から勉強する場に行くようにしていました。また、夏季休暇中はフィンランドに一週間ほど留学し、各段階の教育現場を見学しました。 |

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3年次:
教職につきたいと思う一方で、キャリアの選択肢を狭めないために、並行して就職活動も行いました。就職活動を進める中で広告代理店のコピーライターに興味を持つようになり、ゼミでは結婚情報雑誌におけるコピーの変遷についての研究もしました。 |

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4年次:
コロナ禍での、卒業論文執筆、教員採用試験対策、就職活動、教育実習と、忙しい一年でした。だからこそ、卒業論文のデータ整理は7月まで、教育実習準備は一か月前から、というように時間管理と課題管理を意識的に行ったことにより、乗り越えることができました。
無事教員採用試験にも合格し、夢への一歩を踏み出します! |


教育への道のりー文学の魅力を伝える
生沼 桃果(所属分野:中古文学 ゼミ:胡ゼミ)
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1年次:
1年次は語学、文学を満遍なく学びました。高校生の頃は受験のために学んでいましたが、専門として学ぶ語学、文学は新鮮でした。また高校生の頃から『蜻蛉日記』を学びたいと思い進学したため、古典関係の授業を履修し、文学に触れる1年でした。 |

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2年次:
新型コロナウイルスの拡大に伴い、1年間オンライン授業と1年次の学校生活とは大きく異なりました。画面越しで授業を受け、やり取りをしました。そのため不安や孤独感に駆られましたが先生方のフォローもあり、無事に1年過ごすことが出来ました。今までにない貴重な経験ができた年でした。 |

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3年次:
中古文学ゼミに所属して、1年かけて『源氏物語』を精読しつつ、自ら問題提起を立て考察しました。ゼミに所属することで単に物語を読むとは異なる、学術的な視点を身につけることが出来ます。また夏休みには「ピアサポート」に参加しました。内容は本文の読み方、参考文献の見つけ方、更には自分の考えの論じ方などを1対1で細かく丁寧に教えてもらいました。同級生だけでなく上級生との関わりの中で様々な視点から文学を見つめられるようになります。 |

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4年次:
教育実習や就職活動があり勉学以外にも力を入れました。教育実習では教師の役割や生徒との関わり方、教えることの難しさを学びました。3週間という短い期間でしたが、充実した体験が出来ました。また教職課程科目を4年間履修し続けたことでより教育業界に興味を持ち、将来は教育の道に進むことに決めました。4年間学んだ文学の魅力を胸に、教育に関する知識を活かせるよう日々学び続けます。 |


私を動かす「興味と経験」―やりたいことができる日々―
吉岡 真由(所属分野:中世文学 ゼミ:山本ゼミ 2022年卒業)
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1年次:
「興味のあることには少しでも挑戦する」をモットーに大学生活を過ごそうと考えていたため、入学のきっかけにもなった文学に関する授業を多く履修したり、初心者ながらダンス部に所属したりしました。高校時よりも更に学びを深めていくことで、より文学への興味がわき、やりたかったことができる日々を楽しんでいました。 |

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2年次:
雑誌編集の授業をきっかけに、新聞社でのインターンシップへ参加しました。実際に取材をして記事を書いたことは思い出深く、他者が読むことを踏まえて文章を書く難しさを痛感しました。学業の面ではゼミ選択をするうえで、どの時代の文学を卒業論文で扱うのかを考えるため、各時代の文学の授業を履修するようにしました。 |

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3年次:
ダンス部での活動に力を入れました。毎年、引退公演はストーリー仕立てのため、これまでの経験が活かせるのではないかとそのお話を作る演出係に立候補し、面白いと思ってもらえるようなお話づくりを皆で試行錯誤しました。ゼミについては、2年次に履修した授業で中世文学に興味を持ち、中世文学ゼミに所属しました。 |

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4年次:
卒業論文では、自分の好きな海の生き物が登場する作品を題材にしたいと思い、御伽草子の『をこぜ』という作品を扱うことにしました。時には、就職活動の息抜きとして『をこぜ』を読み、人物造形や場面の分析を行いましたが、自分の好きなものをテーマに取り込むことで、卒業論文作成への意欲がわいてきたと感じています。 |

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現在:
建設現場の事務として働いています。編集者の道も考えたのですが、人に支えられてきたこと、建物には思い出が詰まっていることを就職活動中に感じ、建築業界の事務職を志望しました。大学生活で培ってきた文章力は報告書をまとめる際などに活かされており、今後は、「後輩や現業の方から頼りにされる事務」になりたいです。 |


“当たり前”について考え直す習慣がついた4年間
殿岡 万季(所属分野:日本語学 ゼミ:須永ゼミ)
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1年次:
国語の授業が好きだった私は、授業をもっと受けたい!というざっくりした考えで日本語日本文学科に入学しました。その後、「現代語文法」という授業の履修や学内の「日本語会話パートナー」や「ホストシスター」という日本語学習者との交流プログラムへの参加を通して、特に日本語学や日本語教育学に興味を持つようになりました。 |

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2年次:
コロナの影響で全面的にオンライン授業となる中、日本語教育修了証取得のための履修を始めました。また、留学生との交流プログラムへの参加をオンラインでも続けました。授業で先生から投げかけられる日本語の質問や、勉強熱心な日本語学習者からの日本語に関する鋭い質問に頭を抱え、自宅で日本語について考え続けた1年間でした。 |

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3年次:
私は直前まで日本語学と日本語教育学のどちらのゼミに所属するか、悩み続けていました。しかし、日々日本語学習者と接する中で知った「日本語母語話者が感覚で使っている日本語」を深く研究することに興味が湧き、日本語学のゼミに所属することを決めました。日本語学のゼミでは、研究とはどのようなものなのか、その方法・姿勢を学んだ後に、本格的な研究に取り組み始めました。 |

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4年次:
学びの集大成として、卒業論文にて「日本語の依頼・要求表現」をテーマに研究を進めています。日本語教育学分野でも学びを諦めず、今秋に「日本語教育能力検定試験」に挑戦します。卒業後は、日本語という“当たり前”について考え続けたことで身についた「物事を多面的に見る力」を活かし、社会に貢献したいです。 |


制限された状況でも自分にできることを
阿部 まあり(所属分野:近現代文学 ゼミ:吉田ゼミ)
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1年次:
小さいときから本を読むことが好きだったため、日本語日本文学科に入学しました。語学の学習もしつつ、文学に関する授業を幅広く受ける中で、美術が好きなことから受講した日本文学Ⅰ(近代B)「文学と美術」で、吉田先生の研究に興味を持ちました。 |

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2年次:
コロナ禍が本格的になり、通常授業がほとんどオンライン授業となってしまい、対面での授業のありがたみを強く感じました。また、自分からあらゆることに興味を持って動かなければ、何も学ぶことができないという気付きは、就職活動においての積極性につながっています。 |

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3年次:
1年次に吉田先生の授業に感銘を受けたことから、吉田ゼミへの所属を決めました。ゼミで森鷗外について学ぶ傍ら、夏季休暇前からは就職活動も本格的に始めました。オンライン授業では得られない、対面だけで得られる情報の重要性を実感したため、実際に足を運んで就職活動ができるチャンスは逃さないよう常に気を付けていました。 |

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4年次:
卒業論文では「外科室」を通して泉鏡花の世界についての研究をしています。就職活動を3年次から始め、無事に夏季休暇前に終えることができたため、卒業論文に一身に取り組めています。大学生活を通して学んだ「あらゆることに興味を持って自分から行動する姿勢の大切さ」を、社会人になっても活かし続けていきます。 |


自分の可能性に多角的に挑戦!―日本語教育を中心に―
住谷 美有(所属分野:日本語教育 ゼミ:大場ゼミ)
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1年次:
「自分の考えをどのようなことばで相手に伝えるか」に興味を持っていたため、日本語日本文学科に入学しました。言語と文学の基礎を幅広く学ぶ中で、「会話の中のことば」を分析する研究と出会い、改めて言語コースに進みたいと考えるようになりました。 |

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2年次:
コロナ禍という限られた環境下でも何か新しいことに挑戦したいと考え、大学内のプロジェクトである「リーダーズアカデミー」に参加しました。オンラインでも他学科の学生の自分とは違う角度の考え方に触れることができ、多くの刺激をもらいました。仲間と試行錯誤を重ねて何かを達成することに楽しさを覚えました。 |

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3年次:
日本語を母語としない人に日本語を教える日本語教育実習にも挑戦しました。相手の背景知識に配慮して分かりやすく伝える力が身に付いたと思います。3年生の夏休みからは就職対策講座やインターンシップに積極的に参加しました。それらの活動の中でも他者に分かりやすく伝える力が活かされたと思います。 |

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4年次:
早い時期から就職活動に打ち込み、仲間と協力して物を作り上げる「システムエンジニア」の道を選びました。プロジェクトや日本語教育実習など多角的にチャレンジしたことで、多種多様な人と一つの目標に向かって一致団結することの楽しさに気付けたからです。仲間という存在を通して、日々新たな自分の価値観・興味を発見しています。 |


文学の学びとプロジェクトで磨いたコミュニケーション
小林 瑞季(所属分野:児童文学 ゼミ:福田ゼミ 2020年卒業)
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1年次:明確な目標があった訳ではなく、高校までとは違って自分が学びたいものを自由に学べるのは素敵だなと思い大学に進みました。幼い頃から絵本や子ども向けの物語が大好きで、好きなことを深く学んでみたいという思いで日本語日本文学科を選択しました。言語にも文学にも関心を持って触れてきたつもりでしたが、授業で学ぶことは知らないことばかりで毎日刺激的でした。自分にできることはなんでも挑戦してみようと思い、学友会に所属したり教員免許取得を目指しました。 |

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2年次:学科の新入生歓迎会のリーダーとして、新歓係のメンバーと共に、これから入学する新入生のことを考えて楽しみにしながら準備しました。学友会では学内イベントの考案や大学近隣の清掃活動、挨拶活動を行い、週に1度定例会を開いて進捗を報告していました。少しずつ、自分たちの力でより良い環境に改善されていく喜びを感じることができ、そこに自分の後輩が入学してくると思うとより力が入りました。 |

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3年次:1年次からずっと希望していた福田先生の児童文学ゼミに所属することができました。ゼミの仲間と一つの作品について頭を悩ませながら意見交換して、多角的に理解を深める時間は本当に楽しかったです。学内の活動にも積極的に参加し、昭和女子大学附属中学校の生徒と共に『衣プロジェクト』に参加しました。衣服について多角的に学ぶことを通してSDGsを考えるプロジェクトです。様々な文学作品に登場する衣服について意味を読み解いたり、ペットボトルから繊維を作り出すような実践的なことも行いました。最後には学びの集大成を楽しく、そして正しく理解してもらうために短い劇をして発表しました。 |

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4年次:卒業論文や就職活動、そして教育実習もあったため目まぐるしい1年でした。卒業論文では『星の王子さま』をテーマに取り組みました。海外作品のため、翻訳の表現に幅があり、全てを正しく理解するのは難しかったです。しかし作者の背景や翻訳者の考えを併せて見ていくことを通して理解が深まり、文学はやっぱり面白い!と再認識しました。就職活動では、自分らしく働けることを大切にして、企業を見ていきました。4年間の学生生活は、授業だけではなく、多くのプロジェクトや大学内・学科内の仕事に携わることができた点が充実していたと思います。 |

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現在:人と対話をする仕事をしたかったので、ビューティアドバイザーとして日々店頭に立っています。会話が仕事の中心となる仕事ですが、お客様や先輩スタッフからコミュニケーションの取り方を評価していただけることが多く、大学で文学を深く学び、多様な価値観に触れながら聞く力や伝える力を鍛えられたからだろうという確信があります。社会人になり3年目になりますが、日々新しい学びがあります。自分が得た学びがお客様の喜びに繋がるという点にやりがいを感じています。自分が得意とすること課題とすることと向き合いながらコミュニケーションにさらに磨きをかけ、最終的にはお客様も共に働いているスタッフも皆笑顔になれるようなビューティアドバイザーになることが今の目標です。 |
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