キャリア準備履修プログラム

キャリア準備履修プログラム

心理学を社会に活かすためのキャリア準備履修プログラム
2023年度から、「キャリア準備履修プログラム」がスタートしました。心理学を活かしたキャリア目標と関連する科目を「キャリア準備履修プログラム」として示し、低学年時から、キャリア目標を意識した主体的な学びができるようにします。所定の科目を修得した学生には、各プログラムが目標とするキャリアへの準備ができたことを示す修了証を授与します。具体的には、以下の3つのプログラムがあります。

消費行動と心理調査プログラム

データから消費者や企業のニーズを見抜く
人間の行動や認知に関する理論的知識と、調査や実験を実施して結果を解析するスキルを身につけ、消費者の要望を理解し、商品やサービスを企画・提案し、消費者への効果的なコミュニケーションに応用する能力を持った人材をめざします。
関連領域 社会心理学・認知心理学
将来のキャリア目標 市場調査(販促調査、商品開発調査、ブランドイメージ・満足度調査、eコマース・データ解析) 広告・宣伝・広報 商品サービスの企画開発営業・販売サービス

プログラム科目の例

知覚・認知心理学
心理学のなかでも特に心の知的機能に焦点を当て、感覚(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・皮膚感覚)、時間、記憶、思考、感情、感性などのメカニズムやその障がいについて幅広く学んでいきます。
心理_知覚・認知心理学
質問紙調査法実習A
社会心理学の方法論、特に質問紙調査法のもつ意義や内容を理解した上で、質問紙調査用紙の作成方法、データの分析方法、結果のまとめ方までを体験しながら学んでいきます。
心理_質問紙調査法実習A

卒業生の声

Voice

卒論研究や統計学での学びが私の「強み」になっています
村野 文香さん
株式会社C A R T A C O M M U N I C A T I O N S 勤務
2 0 2 0年度卒業


広告やマーケティングにおける心理学を学び、日本の広告をより多くの人の心に響くものにしたいという思いから、心理学科を選択しました。現在はSNSコンサルタントとして、企業様のSNS運用のサポートをしています。卒業論文のテーマであったインフルエンサーマーケティングは、まさに今の職業そのものでもあり、当時の研究内容を自身の知見として活用しています。またSNSでの効果を分析、考察してレポーティングするため、統計学で学んだ内容も仕事には欠かせません。心理学科で学んだことは、私自身の「強み」となっています。
心理_村野さん_消費行動と心理調査

生涯発達とコミュニティプログラム

多様な個性を持つ人々が共生できるコミュニティの作り手
個人の生涯発達に幅広く深い関心を持ち、多様な個性をもつ人々が共生できるコミュニティの創出に心理学的アプローチで参画できる素養を持った人材をめざします。
関連領域 発達心理学・社会心理学
将来のキャリア目標 教育・福祉関連(心理・福祉系公務員、教育・学習支援サービス、福祉施設)
地域コミュニティ支援(行政、子育て支援、生涯学習支援)

プログラム科目の例

教育・学校心理学
人の教育と学びのしくみや幼児・児童及び生徒の心身の発達について、心理学的な観点から考えていきます。また、教育の理論と教育活動の実践とのつながりについて理解を深めていきます。
心理_教育・学校心理学
社会・集団・家族心理学
個人が集団から受ける影響や、集団間で生じる現象などに関して幅広く理論や概念を学ぶことにより、社会的に構成される心理や意識の諸相を探究し、社会と個人の関係についての基礎的な理解を深めていきます。
心理_社会・集団・家族心理学

卒業生の声

Voice

心理学を活かして子どもの居場所を作っています
2 0 1 9 年度卒業
井上 瑞希さん
公益財団法人児童育成協会健全育成事業部 港区立麻布子ども中高生プラザ勤務

「人のためになることを勉強したい」という思いがあり心理学科に進み、現在では児童館に勤務し子どもたちの居場所を作る仕事をしています。子どもと話す時は傾聴を心掛け、幼児保護者と話すときは乳幼児心理学を思い出すなど、大学で学んだことを毎日無意識のうちに実施しています。昭和女子大学の心理学科では「臨床」「社会」「発達」「認知」の4領域を1年生のうちに学べるため、自分の進みたい分野をしっかりと選択することができました。心理学を学ぶことは、どんな分野の仕事に就いてもきっと役立つと思います。
心理_井上さん_生涯発達とコミュニティ

心理支援基礎プログラム

人間の適応と成長を心理学的に支援する
臨床心理学領域での専門的知識と心理支援のためのスキルを身につけ、医療・福祉・教育等の諸分野での心理支援の実際を理解して、将来その一端を担うことができる人材をめざします。
関連領域 (主)臨床心理学、(副)発達心理学・社会心理学
将来のキャリア目標 心理支援専門職(大学院進学が必要。社会人経験後の進学者も含む)心理専門職公務員 対人支援職 人事・研修

プログラム科目の例

臨床心理学概論
臨床心理学の全体的な概要を解説し、心理療法の代表的な理論、コミュニケーション、メンタルヘルス、心理アセスメントなどを幅広く学びます。臨床心理学の限界や公認心理師等の現状についても説明します。
心理_臨床心理学概論
心理的アセスメント
心理的アセスメントの目的及び倫理について理解を深めたうえで、観察法、面接法、心理検査法に関する基本的な知識を学びます。また、生物-心理-社会モデルに位置づく包括的な視点についても説明します。
心理__心理的アセスメント

卒業生の声

Voice

心理の専門家として心の悩みに寄り添います
2013 年度卒業
中辻 知佳さん
I M Sグループ鶴川サナトリウム病院勤務(公認心理師・臨床心理士)

心理職は、心理学に関する専門的知識や技術を用いて、心の問題へアプローチを行う心の専門家です。現在は、精神科と内科をもつ病院に勤務し、心理検査やカウンセリング、介護者・地域支援など様々な業務に携わり、人々が自分らしい生活を送るための支援をしています。病院では、さまざまな職種と連携するにあたり、心理の専門的立場としての意見を持つことが必要です。心理学科では、心理学について分野の偏りなく、基礎から応用まで網羅的に学ぶことができ、ここで培ったことは、現在求められる専門性の基礎になっていると感じています。
*心理学科卒業後、本学大学院心理学専攻臨床心理学講座を修了し、公認心理師および臨床心理士資格を取得しています
心理_中辻さん_心理支援基礎