羽ばたく昭和女子大生!

在学生インタビュー

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F・M さん
人間文化学部 日本語日本文学科
株式会社交通新聞社(総合職)内定
道立 北海道網走南ケ丘高等学校 出身
北海道から上京し、学びや人とのつながりの中で自分の道を見つけてきたMさん。絵本制作の経験を機に本づくりの仕事を志し、第一志望の出版社に内定したお話を聞きました。

「読む人」から「つくる人」へ。大学で見つけた新しい自分

北海道から東京へ──支えられながら広がった私の世界

私の祖母と母は昭和女子大学の卒業生で、幼いころから「学生一人ひとりを大切に見てくれる学校だよ」と聞いて育ったこともあり、昭和女子大学はとても身近な存在でした。私自身も、「世の光となろう」という学園目標を掲げ、女性として社会で生きていくための強さや、自分らしくいるための信念を大事にしている大学だと感じ、ここなら成長できそう!と思い、昭和女子大学への進学を決めました。学科は、幼少期から興味のあった司書資格を取ることのできる日本語日本文学科を選びました。
親子三代で昭和女子大学に在籍したことから「光葉同窓会会長賞(親子三代賞)」をいただけることとなり、祖母と一緒に光葉同窓会総会に参加したことも思い出深い出来事です。その際、坂東眞理子総長とお話しした祖母が嬉しそうにしている姿を見て、「家族の中でつながってきたこの大学とのご縁が、私に続いているのだ」と、あたたかい気持ちになりました。
コラム:昭和学園の目標「世の光となろう」
創立者人見圓吉が提唱した建学の精神「開講の詞(ことば)」の内容を集約した言葉。
「世の光となろう」とは、自らを磨き、互いを尊重し合い、社会や地域に貢献できることを目指すものです。
自分自身に灯をともして輝くことで、周りも明るく照らすことができる人になる、つまり、どの場所にいても、何かに役立てる人になることを指します。

ただ、大学生活が最初から順調だったわけではありません。私は北海道から上京してきたので、1年目は地元が恋しくて、ホームシックで涙してしまう日もありました。それでも、興味のある司書課程での勉強内容や児童文学に触れる時間はとても充実していて、少人数クラス制や学寮研修(大学保有施設への宿泊型研修)のおかげで、友人も自然とできました。私はサークルや部活動には所属していませんでしたが、友人と一緒に資格取得のための授業を履修したり、プロジェクト活動に参加したりと、大学での時間はとても豊かだったと思います。どの経験も、北海道ではできなかったことばかりで、東京に出てきたからこそ体験できたものだと感じています。

interview012_1大学1年次から仲の良いクラスメイトとの写真(前列一番右がMさん)

小学生とつくりあげた1冊の絵本から気づいた「つくる喜び」

大学生活の中で特に印象に残っているのは、3年次に参加した「世田谷ふしぎの本プロジェクト」です。何かプロジェクト活動に挑戦してみたいと思い探していたところ、世田谷に住む小学生とペアになって1冊の絵本を制作する日本語日本文学科の取り組みを見つけました。私はもともと児童文学に興味がありました。専攻でも学んでいたため、「読む側」ではなく「つくる側」の視点を経験してみたいという思いが強くなり、すぐに説明会に参加しました。人気のあるプロジェクトだったうえに、先着順の応募でした。募集開始時刻に提出できるよう準備して、一番乗りで志望書を出したことを覚えています(笑)。

参加が決まってからは、ペアの小学生(5年生)と一緒に世田谷区立 下馬図書館付近の町中を1日歩き、日常の中の「不思議」を見つけて記録していきました。そして、その中から絵本にしたい「不思議」を選び、どのような物語にするかを話し合いました。プロジェクトでは、小学生が作家、学生が編集者という関係になるため、挿絵やレイアウト、文章表現について7回ほどペアの小学生と対面で打ち合わせを重ねて、約8カ月の制作期間を経て一冊の絵本を完成させていきました。
このプロジェクトで企画の立ち上げから、ページ構成、製本に至るまでの流れを実際に経験したことで、「考えたことが形になる」という喜びを深く実感できました。それまでも本が好きで、なんとなく出版業界に興味を持っていましたが、この経験を通じて、より明確に「出版の仕事に関わりたい」、「編集者として本づくりの現場に立ちたい」という思いが強くなりました。
interview012_3世田谷ふしぎの本プロジェクトで制作した絵本『夜の庭で』
Image_20251114_094513_551プロジェクトの最終発表会での展示風景

私のキャリアデザイン

活動遍歴

インターンシップ参加企業 1社
説明会参加企業 9社程度(合同企業説明会を含め)
エントリー企業 2社
学内面談 5回

「好き」と「地元」をつなぐ仕事を求めて

私は地方出身なので、仕事を通して間接的にでも地元ないしは地方と関われる仕事がしたいと考えていました。また、大学で言葉や本について学び、司書課程も履修していたため、「本」に関わる仕事にも興味を持っていました。そうした中で巡り合ったのが、内定先の企業です。日本全国の鉄道の時刻情報や観光地の情報、さらに児童書まで幅広く扱っており、私の地元である北海道とも、本という媒体を通してつながることができる点に魅力を感じました。
 
出版業界は志望者が多いこともあり、業界研究や企業研究、そして「なぜ自分が出版に携わりたいのか」をしっかり言語化することが非常に大切だと感じました。紙媒体の本の需要が減っていますが、私は「紙だからこそできる記録性」や「手に取るからこそ味わえる体験」が必ずあると考えているので、紙の出版物を作っている企業に絞っていました。実際に書店に足を運び、各社の出版物を手に取りながら、「この会社はどういう表現を大切にしているのか」など、細かいところまで比較しました。
 
自己分析では、自分だけで考えるのではなく、家族や友人、高校時代の部活の顧問、キャリア支援センターなど、いろいろな人に意見を聞きながら「自分とはどういう人間なのか」ということを丁寧に掘り下げました。周りからは、「好きなものへの感性を大切にする性格で、周りに流されず自分の意見を持ち続けるタイプだ」と言ってもらうことが多くありました。しかし、企業研究を進める中で、内定先の会社が“少しマニアックな分野”にも真摯に向き合い、そこに価値を見出す姿勢を持っていることを知り、自分の感性ととても近いと感じました。「ニッチでも、必要としている人にきちんと届ける」という企業の姿勢に深く共感し、この会社で働きたいという思いがより強くなりました。
Image_20251114_092718_022就活中に愛用していたノート①(他己分析)
IMG_8216就活中に愛用していた対策ノート②(自己分析)

完璧じゃなくていい。まずは一歩踏み出してみる勇気

就活を振り返って感じているのは、「完璧を待たずにまず動いてみること」の大切さです。私はエントリー企業数が少なく、興味を持った企業も準備が追いつかず見送ってしまうことがありました。結果的に第一志望から内定をいただけましたが、今思うともう少し気軽に挑戦してもよかったのかもしれません。また、出版業界だけに絞って就活を進めていたため、視野が狭くなっていたと感じる部分もあります。ただ、一社一社と丁寧に向き合う進め方は、自分の性格には合っていたと思っています。振り返ってみて気づいたのは、「勢いも大事、でも自分のペースも大事」というバランスです。

後輩へのメッセージ

就職活動は年々早期化が進んでいて、SNSでもたくさんの情報が目に入ってきます。情報が多いことは良い面もありますが、その分、気持ちが焦って周りと比べてしまうことも増えると思います。でも、就職活動をいつ始めても、どれだけたくさんの企業を受けても、入社できるのは最終的に1社だけです。だからこそ、周りに合わせるのではなく、自分の価値観や感じ方を大切にしながら、自分のペースで進めてほしいです。働き方の選択肢は思っているよりたくさんありますし、「案外、気楽にやってみても大丈夫なんだ」と思える場面もきっとあるはずです。大切なのは、まず一歩を踏み出す勇気だと思います。
そして、その過程で迷ったり不安になったりすることがあれば、就活仲間や家族、あるいは学生生活の中で出会った先生など、周りの人に頼ってみてください。「自分は何が好きで、どんなふうに働きたいのか」を一緒に考えてくれる人は、意外と近くにいるものです。

2025年10月27日