学部 教育課程について

大学を卒業するには、規定の修業年限(4年)以上在学し、授業科目の履修を積み重ね、それぞれの学科の卒業に必要な単位数(卒業要件単位)を修得しなければなりません。このような制度を単位制といいます。授業科目には、必修科目、選択必修科目、選択科目があり、各学科で実施されるガイダンスに出席し、カリキュラム表を確認して、自分自身で履修計画を立てます。卒業するためには、その他に文化講座の出席聴講と学寮研修への参加が必要であり、本学の特色となっています。
文化講座は、国内外一流の学者、文化人、芸術家等を本学に招いて、主に創立者記念講堂で開催する講座です。多感な青春時代に優れた芸術、文化に接することは、情操豊かで温かみに富む人間を創る上で大きな効果があります。学寮研修は、大学での人間形成に優れた成果を挙げてきました。開講当初の全寮制度の精神を受け継ぎ実施しています。その学寮研修では、教員と学生が教室の授業で交流するだけでなく、師弟同行の労作奉仕など、野外活動、懇談、討論、交歓を通してお互いを磨き合い、全人教育の成果を挙げることを目指しています。
なお、卒業要件については、学則第14条に記載されています。
Point
  • 卒業に必要な事項:修業年限+卒業要件単位(文化講座含む)+学寮研修

INDEX
 

卒業要件単位

大学を卒業するために必要な単位および授与される学位の名称は次のとおりです。

共通科目

卒業に必要な共通科目の単位数は、一部の学科のみ設定されており、学科によって必要単位数が異なります。一般教養科目、外国語科目の合計単位が共通科目の単位となります。一般教養科目、外国語科目それぞれ定められた単位数以上修得し、不足分の単位を一般教養科目、外国語科目のいずれかで修得します。

一般教養科目

卒業に必要な一般教養科目の単位数は、学科によって異なります。全学共通教育センター開設科目の他に、専門教育科目の一部や他学科学生履修可科目も一般教養科目となります。そのうち、実践倫理(1単位)とキャリアデザイン入門(1単位)は必修です。女性の生き方と社会(2単位)または女性とキャリア形成(2単位)のいずれか2単位を選択必修とします。
初等教育学科・健康デザイン学科・管理栄養学科は、体育実技(1単位)も必修です。
体育実技は2単位まで卒業要件単位として認められます。
2020年度以前入学者は、各自の入学年度の学生便覧を参照してください。

2022年度以降入学者

学科 右記を含めた一般教養科目合計 実践倫理
 (昭和女子大学の教育と理念)
キャリアデザイン入門 女性の生き方と社会女性とキャリア形成 体育実技
日本語日本文学科 16以上 1 1 2
歴史文化学科 16以上
英語コミュニケーション学科 26以上
国際学科 24以上
ビジネスデザイン学科 20以上
会計ファイナンス学科 16以上
心理学科 18以上
福祉社会学科 16以上
現代教養学科 16以上
初等教育学科 18以上 1
環境デザイン学科 16以上
健康デザイン学科 26以上 1
管理栄養学科 16以上 1
食安全マネジメント学科 22以上

2021年度入学者

学科 右記を含めた一般教養科目
 合計
実践倫理
 (昭和女子大学の教育と理念)
キャリアデザイン入門 女性の生き方と社会女性とキャリア形成 体育実技
日本語日本文学科 26以上 1 1 2
歴史文化学科 22以上
英語コミュニケーション学科 26以上
国際学科 24以上
ビジネスデザイン学科 20以上
会計ファイナンス学科 36以上
心理学科 24以上
福祉社会学科 24以上
現代教養学科 24以上
初等教育学科 18以上 1
環境デザイン学科 16以上
健康デザイン学科 26以上 1
管理栄養学科 16以上 1
食安全マネジメント学科 36以上

外国語科目

卒業に必要な外国語科目の単位数は、学科によって異なります。基本単位は同一外国語で修得しなければなりません。指定がない限り、基本単位と基本単位以外の外国語科目は同一言語でも認められます。外国語の履修要件は学科により異なるため、次の一覧表で確認してください。なお、外国人留学生は一部の学科を除き母語以外の外国語科目と留学生対象の外国語科目(日本語)を履修することができます。
 
学部 学科 基本単位
 (同一外国語)
基本単位以外 合計
人間文化学部 日本語日本文学科 4 4以上 8以上
歴史文化学科 4 6以上 10以上
国際学部 英語コミュニケーション学科 ※4 6(英語以外の同一外国語) 6以上
国際学科 ※1、2、4 専門教育科目で充当 4以上
グローバルビジネス学部 ビジネスデザイン学科 ※1、2、4 専門教育科目(「インテンシブ英語」の一部)で充当 8以上
会計ファイナンス学科 ※1、4 専門教育科目(「英語/インテンシブ」)で充当 8以上
人間社会学部 心理学科 ※3 4(英語) 6以上(2021年度入学者)
 4以上(2022年度入学者)
10以上(2021年度入学者)
 8以上(2022年度入学者)
福祉社会学科 ※3 4
 (「福祉英語Ⅰ」1単位、「福祉英語Ⅱ」1単位を含む英語)
2以上 6以上
現代教養学科 ※3 4(英語)
 6(英語以外の同一外国語)
10以上
初等教育学科 4(英語) 2以上 6以上
環境デザイン学部 環境デザイン学科 4 4以上 8以上
食健康科学部 健康デザイン学科 4(英語) 4以上 8以上
管理栄養学科 ※4 6(「科学英語」2単位を含む英語) 6以上
食安全マネジメント学科 6(英語) 2以上 8以上
※1 対象となる科目は学科のカリキュラム表を確認してください。
  外国語科目として開設している科目も特別履修願により履修することはできますが、卒業要件外の単位となります
  特別履修願を提出する場合は、必ず事前に全学共通教育センターへ相談してください。
※2 外国人留学生が外国語科目(日本語)を履修した場合は、外国語科目の単位として充当します。(ビジネスは英語力基準あり)
※3 外国人留学生が外国語科目(日本語)を履修した場合は、基本単位となります。
※4 「ボストンサマーセッション英語」は卒業要件外の単位となります。

専門教育科目

各学科の履修ガイダンスを受けた上で、開設授業科目一覧に従って履修してください。

文化講座

学園創立60周年の記念事業として開設された文化講座は、学問・文化の専門領域における国内外の一流の学者・文化人・芸術家による、講演会、音楽会などを創立者記念講堂で開催し、これを年間カリキュラムに組み込んだものです。特殊研究講座、女性教養講座、文化研究講座の3講座で構成されています。女性教養講座と文化研究講座は卒業要件(文化講座)のため、各4回受講し、レポート評価により毎年1単位ずつ修得が必要です。なお、受講については別に配布する「学生マニュアル」を必ず確認してください。
特殊研究講座
受講方法は、学科の指示に従ってください。
女性教養講座
学問の分野にこだわらず、広い領域で活躍している著名な人を選び、「女性の心を育む」ことを目的とした講演が行われます。
年間4回受講し、レポートの評価により文化研究講座とあわせ1単位として認定します。
他学科の特殊研究講座を受講しレポートを提出した場合は、年間1回に限り、女性教養講座の受講として認めます。
文化研究講座
情操豊かな女性を育成するため、国内外一流の芸術家を招き、質の高い公演が行われます。
年間4回受講し、レポートの評価により女性教養講座とあわせ1単位として認定します。

文化講座の卒業要件

※  2023年度以降入学者:1~3年次必修 3単位
2022年度以前の入学者:4年次まで必修 4単位
※ 編入学生、転入学生の卒業要件
毎年1単位ずつ修得します。2024年度は、入学した学年によって次の単位数が卒業要件となります。
2年次入学(2~3年次必修):2単位、3年次入学(3~4年次必修):2単位、4年次入学(4年次必修):1単位
※ 認定留学中の文化講座の受講については、学科の指示に従ってください。

文化講座受講のマナー

  1. 入場着席は開演5分前までに完了しましょう。
  2. ホール内での飲食・録音・録画・撮影は禁止です。
  3. ホール内では携帯電話・スマートフォンの電源を必ず切りましょう。
  4. 開演中の私語・居眠りは慎みましょう。
  5. ノート記録の際も大きな音を立てないように気をつけましょう。咳やくしゃみは、ハンカチなどで口を押さえて音を立てないことがマナーです。靴音を立てたり、走ったり、必要以上の声で話したりせず、静けさと気品を保ちましょう。
  6. 開演中の退出および移動は厳に慎みましょう。体調不良などでやむなく退出するときは、演者や他の聴衆に配慮し、時機を選んで静かに退出しましょう。
  7. クラッシック・コンサートの場合、各楽章間では拍手をせず、1曲が終わった時点で盛大な拍手を送ります。ただし、バレエなどの舞踊公演の素晴らしい演技に対しては、途中でも拍手を送りましょう。
  8. 舞台袖から演者が出てきたらすぐに大きな拍手で迎え、終了後は演者が舞台を去るまで席を立たないで拍手を送りましょう。
  9. コンサートの場合は、演奏者が舞台袖に入った後も再び挨拶に出るまで拍手を続けます。アンコールをお願いする場合もそのまま拍手を続けます。演奏者が袖に入ったときにすぐに拍手をやめることは、演奏者の演奏をこれ以上聴きたくないという意味になるので注意しましょう。

学寮研修

本学では創立以来、学生寮と研修学寮での生活を総合して全寮制と呼び人間形成の場として位置づけてきました。今日も当初の目的を達成するため、その伝統を受け継いでいます。
昭和13年から郊外の武蔵野や湘南の地に田園学寮を設け、教員と学生が寝食を共にし、「生活教育の充実」に努めてきました。そして、「世の光となろう」という建学の精神を具現するために、昭和52年4月に神奈川県足柄上郡大井町に創立者の雅号「東明」にちなんで名付けた東明学林が開設されました。さらに昭和61年3月千葉県館山市の海を望む景勝地に「たかき理想を望みつつ励む」意味のこめられた望秀海浜学寮が開設され、雄大な自然の中で年間を通して学生たちの研修の場として展開されています。

学寮研修の意義と目標

学寮研修の意義

本学では、創立以来「世の光となろう」を目標にして、学問の研究と自己の研鑽に勤しんできました。その実現のためには、日々の生活における学生個々の自覚と精進が必要であることは言うまでもありません。しかしそれとともに集団生活を通して目標の達成を図ることも本学創立以来の伝統です。
学寮研修で、教員と学生が寝食を共にし、相互理解を深めながら、勉学や労作に取り組み実践することによって、社会性を養い人格形成に努めることは、将来、社会に貢献しうる女性としての資質を養う上で重要な教育活動であると位置づけています。

学寮研修の目標

昭和女子大学の建学の精神「世の光となろう」を実践する。
  1. 規律ある集団生活を体験することにより、協調性・責任感・奉仕の精神などの社会性を養う。
  2. 寝食を共にする中で、教員や友人との人間関係を深め、コミュニケーション能力を高める。
  3. プログラムを展開する中で、リーダーとしての資質を養うとともにメンバーシップを身につける。
  4. 豊かな自然環境の中での体験活動を通して、自然を愛する心や感受性を育む。

学寮研修に関する取り決め事項

  1. 大学1年次から3年次は、毎年2泊3日の学寮研修への参加を必須とする。
  2. 所定の日程の研修に参加(2泊)できなかった場合は、社会貢献活動参加などの代替措置を行う。ただし、大学が認めた事由による公欠に該当する日の学寮研修は欠席扱いにならない。
  3. 大学卒業年次(4年目五修生含む)には、ゼミまたはクラス等の単位で任意で実施する。

学寮研修における留意事項

  1. 集団生活の中で、ルールを守り、迅速な行動をとる。
  2. あいさつの励行、時間の厳守、健康管理に努める。
  3. 公共生活におけるマナー、エチケットを守る。
  4. 飲酒・喫煙はしない。
  5. 地域や学寮職員の方々、友人等に対する言動に配慮し、思いやりと感謝の気持ちで接する。
  6. 見学や参観をする場合は、その目的が十分に達成できるように努める。
  7. 所用のための外出は禁止とする。ただし、必要な場合は、引率教員に申し出て許可を得る。
  8. 病気や事故が生じた場合は、引率教員に速やかに連絡する。

学寮研修の組織・運営・生活スケジュール

学寮研修は本学の教育活動の一環として、学生が主体的にプロジェクトとして運営します。
  1. 学生有志で学寮プロジェクト研究運営委員会を組織する。その中から委員長、副委員長を選出する。
  2. 学寮プロジェクト研修運営委員長は、学生の代表責任者として全体を統括する。副委員長は、委員長を補佐する。
  3. 学生は各室ごとに室長を定める。また食事、清掃、入浴、寝具の係を分担し、全員が何れかの係に携わり、協力して学寮プロジェクトを推進する。
    なお、係の呼称及び構成・組み合わせは各学科の実状に合わせて分担する。
  4. 係ごとに代表を決め、その中から全体のチーフと副チーフを決める。
  5. 学寮中は、学寮プロジェクト運営委員、各係のチーフ・副チーフ、室長が集まるチーフ会議(室長会議)を必要に応じて開催する。


学寮研修組織図

学寮研修組織図

各係のおもな仕事内容(例)

係名 事前 学寮中
学寮運営委員会 学寮目標の立案
開寮式、導入集会、閉寮式の計画
灯の集いの立案
事前研修の企画・運営
「学寮生活のしおり」の作成
各係の活動の指導と統括
開寮式、導入集会、閉寮式の司会進行
灯の集いの司会進行
チーフ会議の司会進行
運営部 室長 各室のメンバー表と名札の作成
バスの座席表の作成
各室の連絡会の司会
集合時の点呼と報告室員の健康状態の把握
部屋の鍵の管理及び戸締りの確認
バスの乗車・下車の指示と教材等の積み下ろし
研修係 朝の集いの計画
交歓会・研修会等の企画
車中での企画
朝の集いの司会進行
交歓会・研修会等の運営
車中での司会・運営
灯の集いの設営と後片付け
健康・奉仕部 食事係 配膳当番を決める
座席割り当て表の作成
先生方の名札の作成
食事の司会者を決める
テーブルスピーチの依頼
食事の座席の割り当て
配膳、後片付けの指示
食事のマナーについての注意
学寮食事担当者との連絡
労作係 労作内容の確認
スポーツ大会等の企画
体育関係備品の確認
労作の準備と後片付けスポーツ大会等の運営
体育関係備品の整備整頓
環境部 清掃係 清掃区域と分担表の作成
清掃見回り責任者を決める
清掃用具数の確認
清掃中の見回り
清掃用具の整備整頓
ごみ分別の指導
入浴係 入浴についての注意事項の作成
入浴順序表の作成
入浴の責任者を決める
入浴時間の連絡や指示
浴室の後始末、用具整頓状態の点検
寝具係 ベッド使用上の注意事項の作成
戸締り見回り責任者を決める
寝具の配布及び回収
室内の用具・備品の確認
就寝前の見回り
帰寮時の室内の見回り
※各学科の実状に合わせて、各係の呼称及び仕事内容は流動的に変更することができる。

生活スケジュール(例)

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