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2025.12.17
【福祉社会学科】スウェーデン・フィンランドで学ぶ福祉と文化 ― 北欧福祉研修レポート
各セクションが更新しているブログをピックアップ! 今回は福祉社会学科の記事を紹介します。
福祉社会学科の学生を対象に毎年夏に開講される「北欧福祉研修」は、福祉先進国のフィンランド、スウェーデン、デンマークのうち2か国の病院や福祉施設、保育所、行政、NPOなどを視察し、現地の人たちと交流することで、最新の政策や技術、理念に触れることを目的としています。
福祉社会学科の学生を対象に毎年夏に開講される「北欧福祉研修」は、福祉先進国のフィンランド、スウェーデン、デンマークのうち2か国の病院や福祉施設、保育所、行政、NPOなどを視察し、現地の人たちと交流することで、最新の政策や技術、理念に触れることを目的としています。
1日目
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2025年8月26日
19時30分に羽田空港に集合し、21時50分に日本を飛び立ちました。
約13時間のフライトを経てヘルシンキ空港に到着。そこからさらに1時間ほどかけて移動し、スウェーデンの首都ストックホルムには現地時間朝の8時頃に到着しました。
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2日目
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2025年8月27日
・・・(前略)・・・各自で昼食を取って、午後は成人教育機関Astarへ視察に行きました。 今回は、介護士、准看護師などの介護者養成コースを視察しました。
成人教育機関とは、高校教育を修了するために必要な単位や成績を十分に取得できなかった人や大学進学や就職のために必要な高校科目を履修していない、または不足している人、資格取得を目指す人が通う教育機関です。どのような知識を身につけるべきかを、ひとりひとりプランを立てて、教育が行われています。 スウェーデンでは、成人教育は税金によって支えられているため、ここでの授業料はかかりません。(注: 教材費・食費・寮費は自己負担となる場合があるようです。)
ここAstarでも各自のプランをもとに分野ごとの学習、スウェーデン語(分野での専門用語)、社会の勉強などが行われています。生徒を産業界へ送り出すことが最終目的であり、Astarはその最初の入り口としての機関なのです。
スウェーデンでは困難に目を向けるのではなく、可能性を見るという考え方が主流ということを職員の方がおっしゃっていました。大学の授業で利用者の可能性を見ることは大切と聞いたことがあり、より一層そういった考え方が福祉や教育の場で必要なのだと実感しました。日本には成人教育機関のシステムがないので、労働に向けての入り口となる機関についての重要さを学ぶことができました。
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3日目
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2025年8月28日
各自朝食をとり、8時前にロビーに集合し、通訳Sさんと共に地下鉄でストックホルム市事務所に向かいました。
ストックホルム市事務所では若者支援策についてお話を聞き、学生が日本の若者支援について発表を行いました。ストックホルム市の中には若者を支援する部門が多くありました。いわゆるニートと言われるような青年に対し、学校や成人教育機関やその保護者と連携をとり、その人に合ったその人のための支援を行うことを大切にして働いていると言っていたのがとても印象的でした。また、支援を必要としている若者を探して支援を行うのも新しい考え方だと感じました。
視察が終わったら地下鉄でFarsta駅に向かい、駅周辺で各自お昼を食べました。私たちはFarstaショッピングモールの中のNUTELLO HOUSEというかわいい雰囲気のお店でキッシュを食べました! ・・・(後略)・・・
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4日目
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2025年8月29日
・・・(前略)・・・ 午後は心と体の悩みを気軽に相談できる場として若者を支える、学校ソーシャルワーカーとユースクリニックの方々にお話をお伺いしました。
スウェーデンでは、学校ソーシャルワーカーが生徒の悩みや家庭での問題をサポートし、ユースクリニックでは若者の心身の健康や性に関する相談に応じ、必要な支援に繋ぐ役割を担っています。
ストックホルムでは予算の45%が学校教育に使われており、子どもや若者の支援がとても重視されています。ユースクリニックでは心と体の両面から支える予防的・啓発的な活動が中心になっていました。問題を抱えている子どもだけを支援するのではなく、誰でも利用し相談できる場となっていることが印象的でした。 また、14歳の時に一度訪問する機会があるため、何かあったときにも「行ったことのある場所」として足を運びやすい環境になっていました。
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5日目
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2025年8月30日
終日自由行動でした! 午前中は添乗員さんの案内の下、ガムラスタンの街並みを楽しみました。細い路地や色とりどりの建物がとてもかわいらしく、どこを切り取っても絵になる風景でした。 「魔女の宅急便」のモデルにもなったと言われており、小さなカフェや雑貨屋さんがたくさん並んでいました。
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6日目
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2025年8月31日
スウェーデンのストックホルムからフィンランドの首都ヘルシンキへと向かいました。飛行機に1時間乗った後、ヘルシンキ市内を観光しました。シベリウス・モニュメントやヘルシンキ大聖堂などの観光名所に行くことができました。
地下に広いシェルターが備わっていることや、道が石畳になっている街並みも特徴的でした。日本にはあまりないユニークで芸術的なデザインのある建物や歴史を感じさせる建物など、北欧らしい空気をのんびりと散策しながら味わえました。
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7日目
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2025年9月1日
今日はフィンランドに着いて初めての視察でした。 家庭内暴力被害者保護シェルターでは、性別や年齢に関係なく、暴力や脅迫、恐怖を理由に自宅に留まることのできない被害者または暴力のリスクのあるすべての人々を対象としています。 深刻な危機のあいだ、短期的に安全な場所となることを目的に、緊急時に即時のケアや 24 時間体制の安全な生活に加え、心理社会的支援、カウンセリング、ガイダンスを提供しています。
日本ではシェルターの場所を秘匿する必要性から、スマホ・携帯電話などを使って外部と連絡を取るのを禁止することが多い中、ここでは自由に使うことができるそうです。職員が 24 時間常駐しており、必ずインターフォンを押し職員と会って承認を受けなければ中に入ることができないという管理が徹底されていることにより自由が保障されているのだと感じました。・・・(後略)・・・
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8日目
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2025年9月2日
今日は2つの施設を視察させていただきました。 今日も各自朝食をとり、8時過ぎにロビーに集合しました。 通訳のSさんとも合流し、地下鉄でヘルシンキ市移民特別サービス課に向かいました。
ヘルシンキ市移民特別サービス課ではソーシャルワーカーさんからお話を伺いました。このセンターでは移民(外国人)の経済的支援から精神的な支援まで、多岐にわたる支援、サービスを行っていました。お話の中で1番驚いたのは、在留資格がなくてもサービスを受けられるというものでした。警察に報告する義務もなく、サービスを提供するをというのは日本にはない柔軟な考えだと感じました。
視察が終わったら中央駅に向かい、駅周辺で各自昼食をとりました。 私は駅のすぐそばにあったお店でピザを食べました!
再び集合し、市立アウロラ精神科病院を訪問。ここでもソーシャルワーカーさんからお話を伺いました。フィンランドでの精神科のメインは通院で、入院するケースは減ってきているとのことでした。病院内では医者や看護師、ソーシャルワーカーなど多くの職種の方が働いており、連携を取れるようになっていました。患者さんの人生の質がUPしたり、危機的状況から助けたりなどのサポートを行っているそうです。 壁にはムーミンの作者であるトーべ・ヤンソンさん直筆のムーミンたちが描かれていてとても暖かい雰囲気でした。
中央駅近くのヘルシンキ中央図書館で通訳のSさんとはお別れし、フィンランドでの視察を通して、学んだこと、感じたことを共有しました。良い学びを深める時間となりました! ミーティング終了後は夜ご飯まで自由行動でした。各自カフェや観光、お土産を買うなどフィンランドでの時間を有意義に過ごせました。
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9日目
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2025年9月3日
日本に戻るフライトの時間まで自由行動でした。 添乗員さんの案内で、首都のヘルシンキから船で15分程で行くことのできる世界遺産のスオメリンナ島に行きました。自然が豊かで景色が良く、とても心地よい島を3時間程散策しました。
その後はマリメッコ本社に行き、社員食堂でお昼を食べました。アウトレットでお土産を買い、旅行最後の楽しい思い出作りになりました。
他にもマーケットや中央駅で買い物をするなど、それぞれ楽しい時間を過ごしました。15時半にはホテルから空港まで専用バスで向かい、18時半頃の飛行機で帰国しました!
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10日目
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2025年9月4日
13時間のフライトを終え、14時半頃に羽田空港に到着しました。到着後には、先生や添乗員さんと短い振り返りを行い、無事に解散となりました。
7泊10日の北欧福祉研修を通して、利用者との関わり方をはじめ、支援者としての意識や支援の目的と方法、福祉制度など幅広く学びを深めることができました。視察先で学んだ知識や感じたことから、支援を必要としている人にとってより良い福祉とはなにかを考え、北欧福祉研修での学びを活用していきたいと考えました。また、福祉の学びだけでなく、スウェーデンとフィンランドの文化や価値観を体感することができ、とても良い経験となりました。研修を支えてくださった先生方や添乗員さん、一緒に参加した学生のおかげで、充実した北欧福祉研修となりました。