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2025.08.05

【昭和学報】わたしの学科の『推し』 心理学科編

 心理学科の学生が、学科の魅力や先生方について深掘りする「私の学科の『推し』 心理学科編」をお届けします!
 
 記念すべき第1弾は、心理学科の山本晶友先生にお話をお聞きしました。山本先生の専門は社会心理学で、「感謝」や「申し訳なさ」などの感情について研究しています。
 山本先生は2025度から本学にご着任されました。心理学科のホームページに新任教員紹介の記事が掲載されておりますので、併せてご覧ください。✏️

 学科HP新任教員紹介「山本晶友先生」記事はこちらから



yamamoto

 山本先生ミニプロフィール💡

〇中学・高校とテニス部に所属し、トレーニングに励む日々だったそうです。
〇大学時代には、塾講師のアルバイトで熱血指導!課題も自作したそうです。本学での授業課題の丁寧な解説に通ずるものがあるかも…!
〇体験型脱出ゲームがお好きなんだそう。
 お休みの日に、奥様と一緒に巡っているそうです。リアル脱出ゲームのシリーズがお気に入りなんだとか。
 おすすめが気になる方は、ぜひ山本先生まで!




 
 🌟社会心理学的に「ありがとう」を研究する

 山本先生の研究テーマは、一言で表すと「社会心理学的な感謝の研究」です。私たちの日常生活には、様々な場面で「ありがとう」と口にする場面があります。例えば、友人から誕生日プレゼントを貰った時。自分のために贈り物を選んでくれた嬉しさから、「ありがとう」の気持ちが生じると思います。
 しかし、「あの人はもっと良いプレゼントを貰ってるのにな」「もっと良いプレゼントを貰えると思っていたんだけどな」などと考えてしまうことによって、感謝の気持ちに影響が生じることが考えられます。
 こうした「感謝が生じにくくなってしまう要因」や、どんな時に「ありがたい」という気持ちが強くなるのかを調べているそうです。
 感謝に関する研究テーマには、2015年大学院入学以来から取り組んでいるのだとか。当時、感謝に関するテーマは解明されていない部分が多く、これから研究を深める余地があると感じたそうです。そこからテーマを大きく変えず、感情に関する研究をされている山本先生。一つのことを長く続ける姿勢が印象的でした。ぶれない軸を持ってコツコツ積み重ねることで、テーマへの理解が深まります。卒業論文制作のヒントになるかもしれません。

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🌟心理学は”人生を豊かにする学問”

 山本先生から見て、心理学は広い意味で人生を豊かにする学問であるといいます。
 その理由は、心が影響を受ける仕組みを知ることで、自分の考えが偏っていないか、1度立ち止まって振り返ることができるから。例えば、「〇〇という職業の人が犯罪行為をした」というニュースがあったとします。これを聞くと、私たちの頭には「〇〇の人が犯罪をした」というイメージが残り、次第に「〇〇をしている人は危ないんだ」と考えてしまうようになります。こうして、〇〇という集団の中で犯罪を犯したのはごく一部なのに、印象に残っているだけで「〇〇の人は危険だ」と思い込んでしまう傾向があります。
 また、一度そう思ったことを「やはりそうだ」と思わせてくれる情報ばかりに目がいき、「〇〇という職業の人が助けてくれた」といった反対の情報があっても目を向けにくくなります。このような思考の癖を理解できるのが、心理学の魅力の一つです。こうした癖を理解できると、様々な場面で自分の思考に「本当にそうかな?」とブレーキをかけることができ、広い視野で物事を捉えることができます。
 こうした側面から、心理学は人生を豊かにする学問であるといえるのではないでしょうか。

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🌟当初想像していなかった「大学の先生」の道

 心理学に興味を持ったきっかけは、大学2年生の時の社会心理学の授業なのだそう。その後 後の師となる先生に出会い、研究者としてのキャリアを志しました。その一方で、人前で話すことがあまり得意ではなく、教師という職業に就くことは全く想像できなかったのだとか。大学院でアシスタントとして授業を手伝ううちに、教えることにも慣れ、面白さが分かってきたのだそう。

 山本先生は、どんな質問にも様々な具体例を用いて丁寧に解説してくださいます。難しい内容でもわかりやすく、エネルギー溢れる授業は時間があっという間に感じられるほど。もともと人前に立つことが苦手だったということにとても驚きました。

 「今の自分でできる範囲を決めてしまうと、自らの可能性が制限されてしまう」と山本先生。「できない」を理由に決めることは避け、それを選択することで自分が変わることができるのかどうかという視点を持つことが大切だと続けました。

 進路選択や今後のキャリアを考える上で、大切にしたい視点ですね。

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🌟山本先生から受験生の皆さんへメッセージ

 知識を得ることを「役立つかどうか」で考えすぎないことが大切だそう。
 世の中には知識があればあるほど面白いことがたくさんあります。
 変化の激しい時代を生きる上で、卒業後も学びはずっと続きます。ぜひ知識を得る機会を大切にしてほしいそうです。

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 最後にお写真を撮らせていただきました。
 素敵な笑顔を収めた1枚と共に、第1弾を締めさせていただきます📸
 山本先生、お忙しい中ご協力いただき、本当にありがとうございました。



 本学心理学科のブログでは、授業の様子や先生方のインタビュー記事なども掲載しております。
 併せてぜひご覧ください!

執筆者プロフィール

sasaki
佐々木薫乃
心理学科
吹奏楽コンクールの夏!
楽器が吹きたいです

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