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2025.07.03

【昭和学報】#もしあの文豪がSNSをやっていたら「現代風プロフィール作り」日本語日本文学科学寮研修

 昭和女子大学の特色あるプログラムの一つに学寮研修があります。1年生から3年生までを対象に、学科ごとに2泊3日で実施されます。1・3年生は「望秀海浜学寮」(千葉県館山市)、2年生は「東明学林」(神奈川県足柄上郡)で行われます。2025年度、日本語日本文学科では6月10日から12日にかけて実施しました。今回は東明学林での2年生の活動について、学生の感想を交えながら紹介します。





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 2日目の午前中、日本語日本文学科では、学科の特性を活かした企画として「現代風プロフィール作り」を行いました。夏目漱石や芥川龍之介などの日本の著名な文学作家がもし現代に生きていてSNSを利用していたら、どのようなプロフィールを設定し、どのような投稿をしていたのかを自由に想像してみるという企画です。作家にまつわるエピソードや作品に関するクイズを制作しました。

 「芥川龍之介」を担当した5班では、X(旧Twitter)でのプロフィールを作成しました。芥川が1916年に発表した短編小説『鼻』が夏目漱石に激賞されたというエピソードを引用ポストで表したり、妻である塚本文へ結婚前に送った手紙に書かれた「この頃ボクは文ちやんがお菓子なら頭から食べてしまいたい位可愛い気がします」という印象的なフレーズをDMの会話で再現するなど、作品の背景や、芥川の意外な一面に触れています。

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 「清少納言」のプロフィールを作成した13班では、清少納言が主君である中宮定子を敬愛していたというエピソードを元に、Xにおいて、「中宮定子が飼っていた翁丸という犬を愛でる」というポストをしたところ、清少納言が2分という速さでリポストするというようなやり取りを描き、現代風に2人の主従関係を表現しました。

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 作家や作品を現代風プロフィールという新たな視点から再考する試みは、作家たちの交流関係や歴史、作品にまつわる意外な事実を発見する実りあるものとなりました。具体的には、作家の事件や事柄を元に性格や言葉遣いを解釈し、現代に生きていたらどう表現するのか、どのように発信するのかを考えました。どの班も力作ばかりで、アイコンやID、フォロワーの数など、細部までこだわって考えられていて、その緻密さには驚かされました。また、発表時は先生方も積極的にクイズに参加してくださるなど、終始和やかな雰囲気で行われました。他の班の発表を通して、自分たちが調べた作家との新たな接点に気づくこともあり、多くの学びと貴重な気づきを得ることができました。
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❖他作品の紹介   8班「夏目漱石」
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❖他作品の紹介   10班「松尾芭蕉」
 
 学寮研修の1日目についても紹介します。東明学林に向かう途中、神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平にある「彫刻の森美術館」を訪れました。あいにくの雨模様でしたが、霧の中に浮かび上がる彫刻作品は、神秘的で幻想的な美しさがありました。
 さらに、ここでは「切り抜き着物」という企画を実施しました。イラストの着物部分を切り抜いた用紙を、風景や展示作品にかざして撮影し、その写真に合う詩や俳句、短歌などを考えるというものです。日本の伝統的な衣装である着物と、彫刻作品をはじめとする視覚芸術、そして詩歌という言語芸術を組み合わせることで、普段とは異なる視点から芸術に触れ、新たな創造性を育む機会となりました。
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「青硝子着物に宿る雨模様」
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「君を待つことなくなりて快晴の土曜も雨の火曜も同じ」
出典:俵万智『サラダ記念日』河出書房新社、1987年

 2日目には梅シロップ作りも体験しました。学寮近くの梅農家さんで栽培された梅を使い、一人一つ梅シロップを作りました。梅の香りを嗅ぐと、東明学林で過ごした3日間の思い出が鮮明に思い出されます。順調に熟成すれば8月の初めには完成する予定です。自分の作ったシロップがどのような味になっているのか、完成が待ち遠しいです。

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 クラス対抗レクリエーションも行われました。行ったのはジェスチャーゲーム。『吾輩は猫である』、『大きなかぶ』、「森鷗外」といった日本語日本文学科にちなんだお題が出題され、ABCの各クラスから選ばれた5人の代表者がジェスチャーをしました。限られた時間の中でも的確に伝えようと懸命にジェスチャーをする姿に感化され、クラスメイトからは情報を少しも取りこぼさないぞ!といった気合が感じられました。熱戦が繰り広げられたジェスチャーゲームの結果は、3クラス同率1位。ゲームを通して、よりクラスの絆を深めることができました。
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 雨から始まった今回の学寮研修でしたが、日ごろのキャンパスとは異なる環境の中で、貴重な経験をすることができました。学生同士の親睦を深めつつ、より実践的なスキルを身に着けることができました。私達は来年、3年生として1年生と共に学寮研修に臨みます。今回の経験を存分に活かし、充実した研修にしていきたいです。

執筆者プロフィール

endo
遠藤咲実
日本語日本文学科
iwasaki
岩崎菜乃巴
日本語日本文学科

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