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2024.09.30
【日本語日本文学科】世田谷ふしぎの本プロジェクト2024 ~構想を練る~
各セクションが更新しているブログをピックアップ! 今回は日本語日本文学科の記事です。
昭和女子大学日本語日本文学科と世田谷区立下馬図書館は、協働事業の一環として世田谷ふしぎの本プロジェクトを実施しています。今年度は 10 名の小学生が参加し、地域の小学生が作家、本学の大学生が編集者となり、「世田谷のふしぎ」をテーマとして絵本作りを行います。
昭和女子大学日本語日本文学科と世田谷区立下馬図書館は、協働事業の一環として世田谷ふしぎの本プロジェクトを実施しています。今年度は 10 名の小学生が参加し、地域の小学生が作家、本学の大学生が編集者となり、「世田谷のふしぎ」をテーマとして絵本作りを行います。
1日目の狙いは、子どもと大学生とのペアを決定し、「ふしぎ」をテーマにしたえほんのアウトラインを考えていくことでした。ペアワークを始める前に、大学生からペアの小学生に手書きのメッセージカードを渡しました。はじめは気恥ずかしそうな様子の小学生も、大学生からメッセージカードを受け取るととても嬉しそうな表情を浮かべていました。チーム作りのためのペアワークでは、小学生が選んだ絵本を一緒に読んだり、大学生が読み聞かせをしたりして、一緒に感性を磨いていきました。年齢を超えたチームワークをどのように築いていくのか、そんな心配はありません。活動を通して信頼と友情が少しずつ芽生え始めているのが伝わってきました。
そして2日目は、アウトラインをより具体的な内容に作り込むためにいよいよペアで話し合いを進めました。まずは大学生を対象に、シナリオライター講師の新井氏からご指導いただきました。十人十色ということばがありますが、十組あれば十のお話があるのです。「ふしぎ」が生まれる場所も個性的で、ふしぎなもの、ふしぎな展開、ふしぎなキャラクターなど、聞いているだけでワクワクするような素材がそれぞれのお話のなかで鈍い輝きを秘めているようでした。今はまだごつごつとした原石ですが、それがこれからどんな風に磨かれて美しい石になっていくのでしょう。とても楽しみです。
そして、本をつくるには、参考書が必要です。1日目の話し合いの際に必要な本をリストアップして、それを下馬図書館のみなさんがご用意くださいました。建物の本、生き物の図鑑、魔法の関係のもの、金魚の絵が見たい、など、必ずしも具体的な内容だけでなく、ぼんやりとした希望であっても、図書館員の方の資料収集は素晴らしいものでした。図書館に行かずとも、この活動の中でレファレンスサービスを受けられるのはとても幸せなことです。資料置きのテーブルの上の何冊もの書籍を前に、小学生も大学生も目を輝かせてすぐ本を手に取っていました。自分たちの絵本に掲載する挿絵の参考にしたり、物語のコンセプトを確かめたり、キャラクター作りに生かしたり、小学生も大学生も夢中になってページをめくっていました。一生懸命で真剣な面持ちですが、でもどの顔も楽しそう。こんな風にモノづくりができる環境はなかなかないですよね。 チームの進捗に合わせて個別にアドバイスをいただいた後は、えほん執筆に向けて小学生とのペア活動が行われました。
次の活動は9月下旬。いよいよ本格的な執筆にとりかかります。楽しみです。
〈 川口 〉