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授業・学生の活躍
2023.08.18

【現代教養学科】「現代社会と社会学」でスポーツとジェンダーの課題を議論・発表

各セクションが更新しているブログをピックアップ!今回は、現代教養学科の記事です。

「現代社会と社会学」では、授業を担当するシムチュン・キャット教授と受講生が現代社会の問題について話し合い、多角的に物事を考えたり、様々な意見を交換したりしています。7月18日の授業では、ローレルゲート株式会社の代表取締役で、企業研修講師としても活躍されている守屋麻樹先生にお越しいただき、「スポーツとジェンダー」についてディスカッションを熱く行いました。
 
  ディスカッションでは、以下の四つの議論に分かれてグループワークを実施しました。
  1. ニュージーランドの重量挙げの選手が初のトランスジェンダー選手となったことをもとに、「スポーツにおけるルールと個人の権利に関する課題」
  2. 相撲の土俵で倒れた人の救護活動を行う女性に対し、土俵から降りるように指示をして問題となった出来事から、「ルールと伝統に関する問題」
  3. 日本にはチームを支える役割として「女子マネージャー」が存在しているところから、「ジェンダーバイアスと役割に関する課題」
  4. 東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会の森会長が女性蔑視の発言をして問題となったことから、「ジェンダー平等とオリンピズムに関する課題」
 
  私は「ジェンダーバイアスと役割に関する課題」について話し合いました。そもそもなぜ、「女子」とカテゴリー化されないといけないのか。(女子マネージャーという)名前のせいで女子だけに偏ってしまうのではないか、といった意見が出てきました。これはスポーツ以外にも通じることで、「女医」「男性看護師」「リケジョ」と、多くの役割に男や女といった言葉がついています。ジェンダーというと大きな問題に捉えてしまいがちですが、こういった役割の呼び方を変えていくという身近なことから始めるのが重要ではないかと考えました。
 
話し合った後は、各グループでの意見について発表しました。「伝統にだけとらわれるのは違う」、「トランスジェンダーの人が出場したことで、出場できなかった人もいたのではないか」、「オリンピックにおいて何を優先すべきなのか」、「これからは新たに会長が就任したら、なぜその人になったのか理由を公表すべき」などさまざまな意見や疑問がありました。
 
授業を通して、スポーツとジェンダーにも、難しい課題が多く存在していることを実感しました。スポーツには性別による体力や体格の差、伝統など、複雑で難しい問題もたくさんあります。しかし、「こうであるべき」と意見を押し付け合うのではなく、当事者を含め、さまざまな意見を取り入れながら、時代の変化とともに柔軟に対応していくべきだと思いました。私も、関係ないからと目を背けるのではなく、この問題について真剣に向き合っていくことを決意しました。
守屋先生、ジェンダーの課題について新たな視点を提供していただき、本当にありがとうございました!

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